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犬が体をこすりつけるのはどんな意味?

犬が体をこすりつけるのはどんな意味?

犬が身体をこすりつけるのは、どうしてだろう?

 愛犬が身体をこすりつけてきたり、自分で目をこすったりしている姿を見ると、ほほえましさに温かい気持ちになってしまうくらい、可愛らしいですよね。
 しかし、それは病気のシグナルかも知れません。
 目をこする、顔をこする、身体をこすりつけるという何気ない行動の裏に潜む、隠れた病気の可能性に気が付けるようになるためにも、ここでは犬の身体の各部位の、こすりつけ行動についてご説明いたします。

① 犬が身体の各部分をこすりつける意味とは?


犬が身体をこすりつける行動には、無害なものと病気の可能性があるものがあります。

 まずは、無害なこすりつけ行動についてご説明します。

 散歩のとき、地面に身体をこすりつける行動は、獲物となる動物に近づくとき、相手に気づかれないように匂いをカモフラージュする習性の名残りです。土や草に身体をこすりつけるだけでなく、糞や小動物の死骸、生ゴミなどにすり寄りたがることもあります。
 人間にとってはギョッとしてしまうような行動ですが、犬にとっては本能に従っただけの、当たり前の行動なんですね。
 シャンプーの後に、ソファーやカーペット、タオルや洋服に身体をこすりつけるのは、自分の身体にニオイを付け直すためです。
 人間としては、「せっかくキレイになったのに…!」と言いたいところですが、嗅覚の鋭い犬にとっては、慣れ親しんだ自分のニオイこそが、心を落ち着ける良いニオイ。お風呂に入ってサッパリしたところで、もっと良い気持ちになるために、自分のニオイを付け直したくなっちゃうんですね。

 飼い主に身体をこすりつけたり、お尻をくっ付けたりするのは、安心と信頼から起こす行動です。
 野生時代には、急所となるお尻を守るために、仲間同士でお尻をくっ付けあって寝ていたとされていますから、お尻をくっ付けてくるのも信頼の証。愛情表現の一つであると言えるでしょう。
 また、初対面の人にも身体をこすりつけることがありますが、これは犬の挨拶です。


次に、病気の徴候かもしれないこすりつけ行動について、ご説明します。


 特に目をこすっている場合には、結膜炎や、細菌やウィルス、寄生虫が引き起こすアレルギーが原因の可能性があります。また、異物の混入や、犬自身の被毛やマツゲが目に接触してしまっていることも考えられます。

 目だけではなく、顔全体をこすりつけている場合は、角膜炎かも知れません。シャンプーが目に入ったり、目をこすった刺激やウィルス感染などで、角膜に炎症が起こる病気です。目を痛がって前脚でこすったり、顔全体を床にこすりつけたりします。
 まれに、犬ジステンバー(ニホンオオカミの絶滅の一因となったとされる、ウィルス性疾患)や、犬伝染性肝炎(角膜に浮腫が生まれることがある)などの感染症やアレルギー疾患、免疫介在性疾患が起きることもあります。
 そのほか、目や顔をこすりたがる場合には、チェリーアイ(第三眼瞼腺逸脱。涙を作っている器官が赤く腫れあがってしまうこと)や腫瘍が疑われることもあります。

 鼻をこすっている場合には、空気中の微生物やカビ、ウィルス、細菌などの影響で起きる鼻炎。腫瘍。歯周病の悪化が原因で起きる副鼻腔炎や、それが悪化して起こる蓄膿症。過剰な免疫機能の働きによって鼻炎が悪化することで起きるアレルギー性鼻炎などの疑いがあります。

 口をこすっている場合には、まず歯と歯の間に食べ物が挟まっていないかチェックしてあげた方が良いでしょう。
 一見なにごともなさそうな場合も、要注意。歯や歯肉に異常があるとき、犬は違和感を取ろうとして、まるで歯に引っかかっているものを取ろうとしているような素振りを見せます。
 口腔内の異常は発見が難しく、気が付いたときには手の施しようがなくなっていて、病気による障害が残ってしまうこともあります。口の病気が命に係わる別の病気を誘発することもあります。

 首をこすっている場合には、外耳炎の疑いがあります。
 外耳炎はアレルギーや細菌感染のほか、シャンプーしたときの水が耳に入ってしまったり、誤って虫が耳に飛び込んでしまっていたりなど、さまざまな原因で起きる病気です。症状としては、耳の汚れやニオイが酷くなったり、耳の中が赤くなったり、耳を触ると痛がることなどが挙げられます。
 文字通り、耳の病気ではありますが、耳に近い顔や首部にまで、痛みや痒みなどが広がることで、違和感のある部分をこすりつける行動に出ることがあります。

 背中をこすっている場合には、ノミやダニなどの寄生虫。ハウスダスト等によるアレルギー。ホルモンバランスの異常。腫瘍。シャンプーの流し漏れや汚れなどによる皮膚炎の可能性があります。

 尻をこすっている場合には、肛門腺異常が考えられます。シャンプーのときに肛門腺を絞って、余分な分泌物を排出させてあげられていないと、肛門腺に雑菌が入りやすくなり、炎症や化膿を引き起こしやすくなります。

②犬のしぐさは健康についての貴重なサイン



 犬のしぐさは、身体の異常を早期発見・早期治療するための、貴重なヒントだと言えるでしょう。

 犬も私たち人間と同じように、ちょっと痒くって身体を掻いてみたり、眠たくって目をこすってみたりしますから、過剰に心配するのも、犬に不安感を与えてしまうかも知れません。
 日頃から愛犬の行動を、愛と注意をもって観察しておくことで、「ちょっと気になる場合」を的確に見抜けるように気を付けること。何か気になることが見つかった場合には、できるだけ早く獣医師に相談することが、肝要なのではないでしょうか。







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